ニューズレター

2001年12月25日号より

コンボジットレジン修復における光照射器の選択
日本歯科大学新潟歯学部
歯科保存学第2講座 新海航一

 光重合型コンポジットレジンが臨床応用されてからかなりの年月を経ている。
コンポジットレジン修復では、宿命的なレジンの重合収縮により、窩壁とレジン
の間に間隙(コントラクションギャップ)が生じ易い。特に光重合型レジンでは重合収縮の方向性から窩底部においてギャップが発生する傾向がある。また十分なレジンの重合度を得るには、ある程度の長い照射時間が必要である。積層充填法が必要な深い窩洞では、光照射にかなり時間を費やす。以上のような問題点を克服するために、さまざまな視点から改善が試みられてきた。最近では、光照射器にフォーカスが向けられ、これまで光源として主に用いられてきたハロゲンランプ以外にも、プラズマアークランプ、キセノンランプ、青色発光ダイオード(ブルーLED)などを使用した光照射器が市販されている。
 プラズマアータランプやキセノンランプは高出力の光量でレジンを短時間で重合できる利点をもつ。しかしながら、このような高出力照射によるレジンの重合方法は低出力で重合させる方法に比べて、窩底部におけるコントラクショギャップが生じやすいという研究報告が多い。青色発光ダイオードは電力消費量が少ないために、コンパクトなコードレスタイプで長時間の使用が可能0となり、ランプ寿命も半永久的であるという。また青色発光ダイオードは、ハロゲンランプに比べ重合に関係ない余分な波長がほとんど出ないために発熱が非常に少なく、照射熱による歯髄へのダメージがないといわれているが、出力が弱いために重合度の低下が懸念される。
 このようにいずれの光源も一長一短があるが、照射モードの工夫、すなわち、2ステップ照射モード、漸増出力照射モード、あるいはパルス滑射モードによりレジンの重合ストレスを軽減し、窩壁適合性を向上させることが最近の研究で明らかとなった。したがって、これらの照射モードを採用している光照射器が、現時点で推奨されるものと思われる。


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