ニューズレター

2005年 Winter Vol.10 (2005年1月発行)より

第4回IFEDベニス大会報告


第4回IFEDベニス大会に参加して
昭和大学齲蝕・歯内治療学教室 星野睦代

 去る平成16年5月27日(木)〜29(土)、イタリアベニスにてInternational Federation of Esthetic Dentistryが開催されました。IFEDのNewslettersによれば、参加者は約1,500名とのことですが、日本からの参加者は約20名でした。筆者は、昭和大学歯学部齲蝕・歯内治療学講座の医局員として当講座の久光教授、東光講師とともに学会に参加し、ポスター発表もさせていただきましたが、日本歯科審美学会の広報も担当しておりますので、本学会の御報告をさせていただきます。
 学会会場は、サンマルコ広場から水上タクシーに揺られて約20分程のところにある、映画「ベニスで死す」の舞台にもなったリド島で、ベネツィア映画祭が行われる場所でもありました。観光のベストシーズン中となった会期中は幸いお天気にも恵まれ、世界中から歯科審美を志すトップレベルの面々が集い、素晴らしい発表が繰り広げられました。
 第1日目の午前中には、東京医科歯科大学田上順次教授による御講演もありました。長年、接着性コンポジットレジンの基礎的・臨床的研究を続けられた教授の、最小限の侵襲(minimum intervention)で審美的修復が可能なcosmetic bonding techniqueなど日本の審美歯科治療の実態についての興味深い内容が注目を集めていました。第一会場のPALAZZO DEL CINEMAの定員をオーバーした為、ビデオの第2会場PALAZZO DEL CASINOでの学会参加を余儀なくされた会員も多数あったことは誠に残念でした。
 第1日目の夕方からポスター展示が始まりましたが、ポスター総数は51件、日本からの参加は7件でした。私共の発表させていただいた演題は、“Methodology of measuring teeth color”で、歯の色の測色についての発表を致しました。しかし、まずポスターを展示する為の部屋がはっきりせず、探し当てて入ると、通例でしたらポスター番号順に割り当ててあるはずのスペースも無く、会場係に尋ねたところ、“おまえの好きなところに貼れば良い。”との寛大なお言葉を頂戴し、慌てて空いているスペースを確保致しました。ここでもイタリアのおおらかな お国柄を感じたのでした。また、ポスターを貼る際に、小柄な筆者が四苦八苦しながらボードと格闘しておりましたら、日本歯科審美学会の千田先生や福島先生に助けて頂きました。本当に有り難く、この場をお借りして、御礼を申し上げます!
 第2日目は、Henry SALAMA先生やJohn KOIS先生らの素晴らしいご発表が続き、世界の第一人者達の、最新の卓越した症例写真にひたすらため息がでました。
 夜8時からは、Dress Codeがformal、black tieのお待ちかねのGala Dinner Partyが始まりました。このパーティーは、海外で行われる学会の醍醐味と言えるかもしれません。朝早くから夕方まで一生懸命勉強をして、真剣に意見を交わし合って、さて夜はみんなおめかしをして紳士淑女達はフルコースのディナーをいただきました。私は、ドイツからの歯科医達のグループのテーブルに着席しました。お互い母国語ではない拙い英語でやっと意思の疎通をはかり、楽しい時間を過ごしました。そのGala Dinnerの席で愛歯技工専門学校 学校長の桑田正博先生にEAEDから名誉会員証が贈られました。これは、先生の永年の御功績に対するたいへん名誉ある賞で、パーティー会場中が割れるような拍手の中、その場に同席することができて同じ日本人として大変感激し、誇らしい思いがしましたのを覚えております。また、桑田先生は、29日のIFED VIPパーティーではIFEDから感謝状を授与されたということもここで併せて御報告させて頂きます。さて、Gala Dinnerは夜が更けるまで生演奏をバックにダンスに興じる人で盛り上がり、また明日からの英気を養ったのでした。
 最終日の第3日目も朝から会場は熱気を帯び、活発な質疑応答がありました。午後には前夜表彰された桑田先生の御講演がありましたが、Dr.Katzとの会話ビデオも流され、金属焼付ポーセレン誕生の裏に隠された素敵なロマンスのお話は聴いている人を引きつけました。
 国際学会に出席する為には、事前の準備も大変で、日本国内学会に参加するよりはるかに労力が必要となりますが、世界の歯科医療を肌で感じ、生きている最新の技術、海外の姿勢を眺めることは刺激になります。是非次回は今回よりもう一歩前に進んだ自分になって学会に出席したいと、心から願いました。また、一人でも多くの日本人関係者が集えることも…。日本の歯科審美学会が、今後もっと開かれたものとなり、参加者に活力を与え、一人一人の明日からの歯科審美治療がより良いものとなるようにと、イタリアの青い空の下で感じた次第です。



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