![]()
2005年 Summer Vol.11 (2005年8月発行)より
| 日本歯科漂白研究会会長 日本歯科審美学会監事 松尾 通 |
日本歯科漂白研究会(Japan Academy of Cosmetic Dentistry)は、2005年4月16日(土)〜17日(日)の両日、日本歯科大学富士見ホールにて、第6回学術大会を開催した。
今回のテーマは「アジアンビューティ:亜州之美」である。これには2つの意味がある。
まず、欧米主導型の審美歯科が世界中を席巻しているが、アジア人のための審美歯科の確立を目指す時期がきているのではないかという考えである。
初めて米国の審美歯科学会に参加したのは1985年だが、以後3つの米国の審美歯科学会に出席し、また欧州の審美歯科学会にも出かけたが、結局は白人を中心とした審美歯科とう感じが拭いきれないでいた。
アジア人の体型、顔、皮膚の色、歯の形態や色調に合った審美歯科を考察してみたいという企画を立てたのである。
次に、今回の学会講師は日本人以外に4人の外国人講師を招聘したが、日系、中国系、韓国系と全員がアジアにルーツを持つ先生方であり、「アジアンビューティ」を語るには絶好の機会となった。
米国で始まった審美歯科が全世界へと拡がるなかで、それぞれの国や地域に根差した美意識・文化・風俗にマッチした審美歯科の確立が求められる時代に入ったという認識が講師に共通していたのも新しい発見だった。
─美白の世界の拡がり─
講演内容を紹介してみよう。米国・ハワイ州で開業しているDr.ウィン・オクダは、米国美容歯科学会(A.A.C.D)の元会長であり、特にダイレクト・レジンベニアの技法の普及に活躍している。ミス・ハワイの歯をこの技法で治したのが、ミス・アメリカ、ミス・インターナショナル受賞の機会を伸ばした幸運もあって、一躍有名になった。
Dr.ウィンのテクニックは、評価が高く、日本でもよく知られている。「デンティスト is アーティスト」が持論でもある。
Dr.キム・ジョンウーは、韓国有数の大型クリニックである“ye歯科”のCEOでもある。韓国の人気スター、ぺ・ヨンジュン氏の主治医としても知られている。
今回は「韓国美容歯科事情」として、日本でブームを起こしている韓流人気スターの歯科事情を市民公開講座で話したが、多くの市民が来訪し好評であった。韓流スターのキャッチフレーズは、「スマイルとより白い歯」だということも確認できた。
Dr.エドワード・ローウェは中国系カナダ人で、バンクーバーで審美歯科医として活躍している。接着性コンポジットの基本から臨床まで、症例報告を中心に行い、更にセラミックレストレーションとレジンとの使い分けについて示唆した。
日系米人のDr.ダニエル・マエダは、ハワイ州マウイ島で開業しているが、インプラントのエステティックス、特に前歯部について指針を述べた。インプラントも多様化しているが、基本に忠実にがモットーである。
他にワークショップが2題、ホワイトニングの最新情報と、マニキュアについては2つの材料を取り上げ、ライブにて公開したが、歯科衛生士の参加者も多く会場は盛り上がった。
市民公開講座では、リッツカールトン・ホテルの日本支社長、高野登氏が、高級ホテルリッツカールトンの成功に導く哲学を公開し、多くの人の共感を呼んだ。ホテルとクリニックには共通点があり、学ぶことが多かった。
学会は60社近い業者展示やワインテイスティングパーティ、ウエルカムパーティなども併催され大盛況のうちに終了した。
なお、日本歯科漂白研究会は4月17日の総会にて、発展的解消をし、日本アンチエイジング歯科学会を設立することに決定した。
今後はアンチエイジングの立場からの(1)容姿管理、(2)体調管理、(3)寿命管理の3点を中心に学会活動を行う予定である。

|Back|