2008年 Winter Vol.16 (2008年1月発行)より
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新しい年を迎え本学会の進むべき道 日本歯科審美学会 副会長 佐藤 孝 |
昨今の日本社会は、歯科界
のみならず社会構造全体が変化し、超高齢化に始まり少子化社会と、そして医療経済の破綻の危惧により医療費の大幅な制御など、われわれを取り巻く社会に、希望の光を見
出すことがむずかしい環境になっているのは確かである。
しかしこのような時こそ本質的なものが求められるのであり、その中に一条の光を見出すべくことがらが必ずや存在するのである。
医療とは本来サイエンスとヒューマニズムを統合したひとつのアートであると云われていて、現在の医療体制ではサイエンスの部分のみが大きく発展し、シューマニズムの部分が忘れ去られていると鋭く指摘されている。
確かに歯科医療においてみると、歯周病への対応やインプラントなどの華やかな話題などにみる、サイエンスとしてのアプローチには目をみはるものがある。また数々の新しいテクノロジーやマテリアルにおいての進歩も輝かしいものではあるが、その中に患者に対するヒューマニズムの部分が欠落してはいないだろうか。
そこで、審美歯科を単に歯の色や形の問題としてとらえるのではなく、美を通して患者のヒューマニズムの部分にも関与する、全人的な歯科医療としてとらえる必要がある。審美とは健康と機能によって裏打ちされた美を創造し、人々の美意識の向上に、またQOLに寄与するものであり、常に患者の利益を念頭においた歯科医療である。
まさに本学会の進むべき道は、サイエンスとヒューマニズムを統合したアートとしての審美歯科を創造することである。
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